IT業界ではシステム開発に携わる有能な人材確保を推進する傾向がありましたが、徐々に企業で育てる方向にシフトしてきています。その方法も現場で育てるのではなく、プログラムを組んでseの育成を行うケースが多くなりました。この動きを強めているのは企業が将来に不安を抱えているからに他なりません。どれだけ成功して収益を上げられるようになっていたとしても、新しいシステムを開発して世の中に打ち出していけなければ破綻するリスクがあるのを経営者が承知しているからです。
経営が安定して着実に企業として成長できるようになってからも、依然として不安を感じざるを得ないのには理由があります。IT業界では大きな転換期を短期間で何度も迎えました。そのときに活躍してきたのがベンチャー企業であり、名もないエンジニアが突然現れて小中企業を起ち上げ、瞬く間に発展して今までにない事業を世界にまで展開してしまったケースがいくつもあります。その影響を受けて存続が難しくなった企業も少なくありません。
そのような事情があるからこそ、常に優秀な人材を抱えて新しいシステムを作り上げていかなければならないという考え方が広まっています。seを育成するのは最も単純でありながら効果的だと期待できる方法であり、ベンチャー企業の大成にも対抗していけるように企業の戦力を高めようと努力しているのです。経営が安定していても破綻する懸念を払拭できないからこそ、仕事で活躍できるseの育成に力が入っています。