育成方法の切り替えが進むIT業界

IT業界ではseを数多く雇って少しでも速く効率的に画期的なシステムを開発するように努めてきました。即戦力となる能力の高さと並んでポテンシャルの高さを見て採用することもよくあり、そういったseが企業で実務を行うことにより育ち、活躍する人材となってきたのが特徴です。しかし、この人材の育成方法は成り立ちにくくなっており、切り替えられつつあるのが現状といえるでしょう。

スキルが十分にない人材を企業で育て上げようとしても、仕事が追いつかない状況になっている企業が多いのです。既に何年も働いてきてスキルがある人であっても、開発が間に合わずに残業が増える状況に陥る場合もしばしばあります。そのため、経験を十分に積んだ人材が新人の教育に携われる余裕もない企業が多くなっているのが、IT業界の人材育成の状況となっています。そのため、ポテンシャルで採用した人材や新人を中心とした実務による育成ではなく、教育プログラムを組んだり、外部のセミナーの受講を促したりすることで教育を受ける機会を与えるようになりつつあります。

ですが、その動きもやっと始まったという段階の企業が大半を占めており、試行錯誤の段階にある企業も稀ではありません。大半の現役seにとっては、これから教育を広く受ける機会が開かれていくと期待できる企業に勤めている状況にあります。企業側が打ち立てた育成方法を実際に享受し、フィードバックをしていかなければならない立場になり、今後の教育のあり方を決める人材としても活躍する必要が生じているのです。

seを育てる方法はさまざま

seをやりたいという人は多いのですが、基本的に経験者優遇となる業界のため、本当の未経験者から育てるということはあまり多くないのが現状といえます。そのため、未経験といっても、だいたい高校や大学、専門学校などでプログラミングを学習し、実際にある程度までできる人を採用することが多いのです。このような経験の少ないseを育てるために、企業側はいろいろな工夫をしています。

まずはOJTというものです。これは「オン・ザ・ジョブトレーニング」の略で、実際に企業で働きながら学習していくというものです。働きながらその企業の考えや、周囲にいる先輩seの仕事を見ながら作業を行うことになります。企業の方針や特色、仕事の進め方を覚えていくのに最適な方法といえるでしょう。もう一つは勉強会です。これはさまざまな部署の人間が集まり、その部署特有の知識を披露することで、プログラミングやデザインなどをお互い学習し合うというものです。興味のあるジャンルや企業で有名なエンジニアの勉強会は、いつも満席になることも少なくありません。中には外部の有名エンジニアを招いての勉強会を行うこともあります。

そして、資格取得を奨励している企業も多いものです。資格を取得すると一時金が出たり、手当が出たり、受験料を支払ったりしてくれるところもあるため、挑戦する人も少なくありません。仕事に余裕があれば資格取得を行うのもse育成のためにはいい方法とされています。